まずは上の動画を御覧ください

映画ボヘミアン・ラプソディでは主人公フレディーマーキュリーの声に3人の声が使われているのを知っていましたか。一人目は、フレディー・マーキュリーのレコーディングやライブでの歌声、二人目はフレディ・マーキュリー役のレミ・マレックの声。そして三人目がマーク・マーテルです。
この3人の声が上手に組み合わされて、映画の中のフレディの声になっているそうです。
この動画を初めて通して見てマークの歌声に触れた時は驚きました。声、歌い方、オクターブの広さ、音程の正確さなどなど、あらゆる部分がフレディに酷使しているだけでなく、ピアノもうまいし、ボヘミアン・ラプソディのバンド演奏をピアノだけで表現しているアレンジも秀逸です。印象としても、似せているというよりは自然な発声に感じます。他人がモノマネしているのではなく、隠された血縁者ではないかとすら思えてきます。

彼は一体何者なのでしょうか?

マーク・マーテルプロフィール

マーク・マーテルは1976年、カナダ、ケベック州、モントリオールの生まれ。
1999年から2012年までdownhereというバンドを結成していたそうで、10枚のアルバムをリリースしています。かなり前からマーク・マーテルの歌声はフレディ・マーキュリーそっくりだと有名だったそうです。
その後、クイーンのドラマー、ロジャー・テイラーがオフィシャルなトリビュートバンドを作るオーディションを開催した時にマークはボーカルとして応募し、メンバーとして選出されます。トリビュートバンドは「ザ・クイーン・エクストラヴァガンザ」という名称で全英で大規模なツアーを行い、それは今年まで続いています。
こちらは「ザ・クイーン・エクストラヴァガンザ」の2012年公演です。上半身を脱いでないのが残念です。

「ザ・クイーン・エクストラヴァガンザ」での活動は、マークがクイーンの楽曲を歌うことについて、メンバーからもファンからも公認を受けたようなものであり、マーク・マーテルはさらに評価と名声を得ていきます。

こちらの動画はTV番組でしょうか。マークの歌声を聞いてセリーヌ・ディオンが涙を流しています。

映画「ボヘミアン・ラプソディ」におけるマーク・マーテルの役割

映画の話に戻りますが、どこがマークの声なのか、明確には説明されてはいません。フレディがオフステージで即興的に歌うシーンや、ひょっとしたらレコーディングのシーンにも使われているかもしれません。
マークはライブでの歌いっぷりも実に堂々としていますし、顔つきや骨格もフレディーに似ているように思えます。映画「ボヘミアン・ラプソディ」の主役は彼でよかったのかもしれないと思うのは自分だけでしょうか。

この記事を書いた人
近藤圭介/デザイナー・アートディレクター
多摩美術大学グラフィックデザイン卒業後、広告代理店に勤務しCMプランニングなどをしていたが、その頃には珍しかったMachintoshがある制作会社へ移動。グラフィックはじめ店舗開発や商品企画などいろいろなデザインに携わる。

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