様式美をぶち壊した最低のカバー曲

クイーンの映画「ボヘミアン・ラプソディ」が空前の大ヒットを記録しています。この「ボヘミアン・ラプソディ」という曲ですが、これまでにいろんなアーチストが、アカペラやアコースティック版でカバーしています。これも楽曲の完成度の高さたる所以でしょう。
ところで、1987年にBAD NEWSというバンドがカバーした「ボヘミアン・ラプソディ」をご存知でしょうか。カバーというよりはヘヴィーメタル風のパロディで、怒鳴り散らすボーカル、めちゃくちゃなコーラス、音程の狂いまくったギターソロで、クイーンが醸し出す「ボヘミアン・ラプソディ」の様式美は微塵もありません。あまりにも酷い、ロック史上最悪のカバーと語り継がれています。そんなBAD NEWSが、本家クイーンの映画のヒットにより、再び脚光を浴びそうです。
BAD NEWSはイギリスBBC放送のコメディ番組に出演していた、4人組のコメディアンによるバンド。史上最悪の演奏をひっさげて、なんとハードロックの祭典「モンスターズ・オブ・ロック」にも出演。しかし観客からは大ブーイングだったそうです。彼らの笑いは通じなかったのでしょうか。

プロデューサーはなんとブライアン・メイ

BAD NEWSの「ボヘミアン・ラプソディ」はプロモーションビデオもあります。メンバー同士でケンカしたりズボンを脱いだり、放送禁止用語を連発したり、こちらもまた酷い内容。彼らの悪乗りは映像で見ると、より際立ってきます。公式PVがYouTubeにあるので、興味のある方はこちらをどうぞ。


史上最悪と罵られつつも、あまりにもバカバカしくて、もはや愛すべき存在。それがBAD NEWSの魅力。その証拠か、プロデューサーはなんとブライアン・メイ。しかもアルバムの何曲かでギターも弾いていて、その寛容さには頭が下がります。クイーンの他のメンバーはどう思っているのでしょうか…。
そんなわけで、一部で再注目されている、もうひとつの「ボヘミアン・ラプソディ」。クイーンの楽曲のように再評価とはいきませんが、史上最悪の名に恥じない、捧腹絶倒の笑いは今も健在です。
 

この記事を書いた人
栗林 勝/編集者/1970年東京都生まれ。
専修大学英文科を卒業後、20年ほどアダルト・サブカル系出版社で、雑誌・書籍・ウェブ編集を経験。広く、浅く、安く、をモットーにうす〜く生きている。
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