上限5,000人の有観客試合で開催中のプロ野球。PL学園出身・元プロ野球選手の野々垣武志が、キーマンとなった選手を取り上げて、セ・リーグ6球団の1週間の死闘を振り返ります。
<読売ジャイアンツ/岡本 和真/チーム成績:3勝2敗1分け>
26日までの6連戦では、22打数6安打で打率.273、2本塁打、6打点と数字だけ見れば下降気味だが、5四球1死球と4番の役割を果たしている。注目は23日の対中日戦で、8回同点で無死満塁という場面。登板前まで今季13試合無失点だった左腕・福敬登から勝ち越しのタイムリー2塁打を放ち、この回5点のビッグイニングのきっかけを作った。
開幕からトータルの成績を見ても、打率.319(リーグ1位)、11本塁打(リーグ同率2位)、31打点(リーグ2位)と全ての部門でハイアベレージを残している。
今季はチャンスにめっぽう強く、得点圏打率.387、4本塁打、19打点。勝利打点はリーグトップの6度と大事な場面で活躍している。チームの信頼を得ている若き4番が、さらなる飛躍に向けて覚醒中だ。
<横浜DeNAベイスターズ/佐野 恵太/チーム成績:3勝2敗1分け>
開幕からトータルの成績では打率.355(リーグ2位)、3本塁打(リーグ22位)、18打点(リーグ10位)、とハイアベレージを残している佐野恵太。
26日までの6連戦でも、23打数8安打で打率.348、3本塁打、8打点と好調をキープしている。
24日の対広島戦では、9回1死満塁の場面で、一岡竜司の抜けたフォークをとらえ逆転満塁サヨナラ本塁打を放った。球団ではブレット・ハーパー以来となる、10年ぶりの逆転満塁サヨナラ本塁打。佐野は3戦連発で絶好調だ。
つなぎの4番としても期待されている佐野だが、真の4番を印象づける試合にもなった。これからの活躍がますます楽しみな選手だ。
<阪神タイガース/大山 悠輔/チーム成績:3勝2敗1分け>
26日までの6連戦では、26打数8安打で打率.308、4本塁打、7打点と4番の役割をきっちりと果たしている。開幕からトータルの成績(規定打席外)でも打率.321、8本塁打、18打点とハイアベレージを残している。
注目は24日の対中日戦。2点を追う4回無死という場面で、大野雄大の高めスライダーを2戦連発となる7号ソロ本塁打を放った。試行錯誤の結果、目線のブレを小さくするため、以前より膝を曲げない打撃フォームに挑戦し、今季は確実性が増した大山。ここ6試合で4本のアーチに、3戦連続マルチ安打、6戦連続安打を記録。まだ規定打席に到達していないが、チーム3冠を狙える位置にいる。
<広島東洋カープ/鈴木 誠也/チーム成績:2勝3敗1分け>
開幕からトータルの成績は打率.354(リーグ4位)、8本塁打(リーグ3位)、 26打点(リーグ4位)とハイアベレージを残している鈴木誠也。
21日の対阪神戦では7回に、この日先発の秋山拓巳から8号2ランを放ち、ここ6試合で21打数7安打で打率.333、1本塁打、4打点と、負けが込んでいるチームの中で好調を維持している。
今季は4番としての責任とプレッシャーが強くなるなか、チームが勝つことを考えながらプレーしているはず。チームが苦しいときでも調子を崩さずに、勝利につながる1打を1試合でも多く打ってもらいたい。
<中日ドラゴンズ/京田 陽太/チーム成績:2勝4敗>
開幕からトータルの成績では打率.267(リーグ20位)という成績の京田陽太。
22日の対巨人戦で、4回に先発の戸郷翔征の147kmストレートを右翼席に運ぶ2号ソロ本塁打を放ち、パンチ力を見せつけた。この日は8回にも右越3塁打を放ち、4打数2安打1本塁打の活躍で勝利に貢献した。
26日までの6連戦を見ても、19打数6安打で打率.316、1本塁打、1打点と打率は好調だ。
もともと高い守備力が評価されている内野手だが、打つ方でも活躍の兆しが見えてきて、今後の活躍が楽しみな選手だ。
<東京ヤクルトスワローズ/青木 宣親/チーム成績:2勝2敗2分け>
開幕からトータルの成績では打率.337(リーグ6位)、6本塁打(リーグ7位、19打点(リーグ8位)とハイアベレージを残している青木宣親。
26日までの6連戦でも、18打数9安打で打率.500、2本塁打、8打点と絶好調だ。
注目は21日の対DeNA戦で、初回1死1塁の場面で先発ピープルズのチェンジアップをとらえ、先制点となる5号2ランを放った。その後DeNAに逆転を許したが、5回にもチャンスで適時2塁打を放ち、この日4打点の活躍でチームの勝利に貢献した。
青木のようなベテランの活躍は、若手選手や中堅選手に良い刺激を与えているだろう。

文・野々垣武志(ののがき たけし)
1971年7月8日生まれ、奈良県桜井市出身。1989年にPL学園からドラフト外で西武ライオンズに入団。同期入団は、ドラフト1位の潮崎哲也、2位の鈴木哲、3位の大塚光二、4位の宮地克彦ら。主に内野手として6年間プレーし、1995年にトレードで広島東洋カープに移籍し、代打の切り札として活躍した。2001年からはダイエーホークスに2年間在籍。その後は台湾プロ野球の誠泰太陽に移籍し、14年間の現役生活に幕を下ろした。現在は野球指導者、YouTuberとして活躍している。

 
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