TSUTAYA CREATOR’S PROGRAMの準グランプリ受賞作品『ゴーストマスター』12/6 新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー。

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映画マニアに捧げる「映画礼讃」ともいえる作品


©2019「ゴーストマスター」製作委員会

 
映画を愛する者ならば、決して避けて通ることができないジャンル「ホラー映画」。
「キャリー」でブレイクし「アンタッチャブル」などを手がけたブライアン・デ・パルマ、「死霊のはらわた」を撮った20年後に「スパイダーマン」3部作の監督をしたサム・ライミなど、ホラー映画で自らを世に問い、のちに映画史にその名を刻む巨匠となった監督は数知れないが、彼らが初期に撮ったホラー映画もまた燦然と輝きを放っている。

低予算であっても当たれば大きな動員を生み出すポテンシャルを秘めた「ホラー映画」は、映画人の野望と好奇が渦巻く実験場となっている。作品をヒットさせ、制作者としての足場を築く者たちがいる一方で、大衆にも業界にも相手にされず朽ちていく者たちも多数いて、その屍たちの怨念がホラーというジャンルの陰影を深く濃くしているように思える。

そんな、ホラー映画に魅入られた映画人の野望や願望などをテーマにしつつ、仕立て自体もホラー映画そのものになっているという新基軸のホラー映画が誕生した。その作品のタイトルは『ゴーストマスター』。「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM」の準グランプリ受賞作品であり、受賞したヤング ポール自らが監督を務める。

ホラー映画の名匠トビー・フーパーをはじめ、映画というジャンル自体へのオマージュや愛が散りばめられた、映画マニアに捧げる「映画礼讃」ともいえる作品となっている。

<ストーリー>
流行りの低予算で作れば儲かる、という低い志で製作されることになった、とある“壁ドン”キラキラ恋愛青春映画の撮影現場。しかし、主演俳優が“壁ドン”について悩みはじめ、撮影はストップしてしまう。

事態の収拾を押しつけられた名前だけは一流の助監督「黒沢明」。B級ホラーを愛するただの気弱な映画オタクだ。殴る蹴るが日常の過酷な撮影現場での唯一心の支えだったのは、いつか監督になるという夢。

そんな心の支えも、憧れの女優・渡良瀬真菜からの痛烈な一言で無残に打ち砕かれてしまうが、黒沢のうっ積した不満は悪霊を呼び寄せ、監督デビューのために書き温めていた渾身の脚本「ゴーストマスター」に取り憑いてしまう。

撮影現場をみるみるうちに地獄絵図へと変えていく「ゴーストマスター」を、黒沢と撮影隊は止めることができるのか!?


©2019「ゴーストマスター」製作委員会

 
主人公、黒沢明を演じるのは、実力派俳優・三浦貴大。黒沢が憧れる女優・渡良瀬真菜には成海璃子が扮し、凛とした美しさや鬼気迫る表情で本作のドラマ要素をしっかりと支えてみせる。
主演の二人を取り巻くのは、川瀬陽太、森下能幸、手塚とおる、篠原信一、麿赤兒ら濃厚な個性派キャストと、板垣瑞生、永尾まりや、柴本幸、原嶋元久らフレッシュな若手実力派が顔を揃える。
東京喰種 トーキョーグール』の楠野一郎が脚本を務め、『ミュージアム』『貞子vs伽椰子』の百武朋が、特殊造形を担当している。

R15指定の本作だけに、ホラーやスプラッター系が苦手な人は、決して油断せず心して観てほしいと警告したい。

正直に言えば、筆者もホラー映画はまあまあ苦手なジャンルではある。しかし、この作品に登場する不気味なクリーチャーたちを眺めるうちに、崇高な美しさや芸術性を感じてしまう瞬間があった。映画人の純粋な願望や情熱こそが、よりグロテスクなものを生み出す原動力になっているという背景があると思うが、奇っ怪な造形の中に制作者たちの純粋な魂を強く感じたのだろう。

そんな様々な視点を提供してくれるゴーストマスター。ホラー映画が好きな人はもちろん必見だが、あまり得意でないという人たちも友達同士やカップルで足を運んでみると楽しめるのではないだろうか?


©2019「ゴーストマスター」製作委員会
映画情報

ゴーストマスター
12月6日(金)新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
2019年/日本/カラー/シネマスコープ/R-15マーク

出演
三浦貴大、成海璃子
板垣瑞生、永尾まりや、原嶋元久、寺中寿之、篠原信一
川瀬陽太、柴本幸、森下能幸、手塚とおる、麿赤兒

監督
ヤング ポール

脚本
楠野一郎、ヤング ポール

主題歌
マテリアルクラブ「Fear」

スタッフ
製作:中西一雄
共同製作:根本浩史
プロデューサー:遠山大輔、厨子健介、木滝和幸
アソシエイトプロデューサー:可野修平
ラインプロデューサー:西田敬
音楽:渡邊琢磨
撮影:戸田義久
照明:中村晋平
録音:臼井勝
美術:佐々木記貴
編集:洲﨑千恵子
効果:伊藤克己
整音:星一郎
特殊スタイリスト:百武朋
VFX監督:國米修市
助監督:瀬戸慎吾、斉藤博士
スタイリスト:小磯和代
ヘアメイク:須見有樹子
制作担当:木村和弘
スチール:古矢優
宣伝プロデューサー:小口心平
制作プロダクション:セディックインターナショナル、マグネタイズ
制作協力:広尾メディアスタジオ
製作:カルチュア・エンタテインメント、TSUTAYA Digital Entertainment
配給:S・D・P

「ゴーストマスター」(公式サイト)

©2019「ゴーストマスター」製作委員会

※この記事はauテレビでも掲載されました。
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この記事を書いた人
秋山知永/クリエイター/1985年埼玉県生まれ。
アウトドア、アパレル、飲食業界などを経験。のちにデザインのお仕事をしながらものづくりの道にすすみ現在にいたる。好奇心が止まらない見た目は大人、頭脳が子供のアラサー女子。ここから見える視点を誰かに届けられたら嬉しいー。

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