先日のLINE Clovaの記事でスマートスピーカー(AIスピーカー)の可能性について書きましたが、すでにサードパーティより対応するサービスはいくつかリリースされています。Amazon Alexa用の拡張機能は「Skill(スキル)」と呼ばれ、アメリカでは2万以上のスキルがリリースされているようです。国内でもすでに結構な数のスキルがリリースされていますので、気になるものをピックアップして紹介します。
 
 
駅しりとり powered by 駅すぱあと
 
こちらは駅名でしりとりをするというゲームで、Amazon Echoのスキルとして株式会社ヴァル研究所が開発・リリースしました。「アレクサ、駅しりとりをしよう」でスタートすると、まずAlexa側が駅名を初めにひとつ上げるので、それが「新橋(しんばし)」であれば「品川(しながわ)」とか「新宿(しんじゅく)」とかユーザーがしりとりとしてつながる駅名を答えることで、つながっていきます。

 
 
 
クックパッド
 
こちらは巨大レシピサイト、クックパッドが提供しているレシピ検索サービスです。Echo上でクックパッドを立ち上げ、手元にある料理材料を教えるとマッチしたレシピを探してくれます。そのレシピをどうやって伝えるかというとユーザーが登録したスマホにリンクを送信するというものです。
自分の想像では「まず野菜を切って下さい」や「強火でざっと炒めて下さい」など料理教室の先生のように指導までAlexaがしてくれるかと思いましたが、まずは今の段階はここまでということなのでしょうか。今後に期待できますね。

 
 
 
資生堂美容天気予報
 
資生堂がリリースした美容に応えるスキルです。現時点では美容天気予報とベースメイクのアドバイスが選択できます。美容天気予報とは、肌のお手入れやメイクのヒントを每日の天気、気温、湿度などに合わせて提供しするもので、「今日は湿度が低いので肌の乾燥に注意してください」とかを天気情報とともに伝えてくれます。ベースメイクのアドバイスは、ユーザーの肌の悩みにAlexaが答えるというものです。こういった企業提供のスキルは今後発展していき、ここから商品の購入までつながるようになるのだと思います。

 
 
 
ピカチュウトーク
 
ピカチュウと声でおしゃべりできるアプリです。ユーザーが発したこと言葉によりピカチュウの反応が変わっていくそうです。接し方でピカチュウとの親密度が変化するような仕様で、まるで生きているピカチュウと触れ合っているような気分になれます。カヤック制作で、Amazon Echo版とGoogle Home版がリリースされています。

 
 
 
野村證券
 
野村證券が提供する経済情報スキルです。エコノミストやストラテジストによる朝一番のマーケットコメントや東京証券取引所の午前・午後それぞれの取引概況などを音声で読み上げてくれます。スマホアプリやPCで見たほうが早いと思う人もいるかもしれませんが、これは新聞を読みながらとか、PCで別の作業をしながらとか、つまりは手を動かさずに口と耳だけで情報を取得できることがメリットなわけで、ひとつのコンテンツの受け取り方をその時の状況に合わせて選択できるようになったことが価値なのだと思います。

 
 
 
まとめ
 
Amazonはスキル開発用のSDKを無償で提供しており、Amazonの審査を通すことでスキルを広く流通させることがことが出来ます。ここで紹介したサービスはほんの一部ですが、各社まずはリリースして、このデバイスが生み出す可能性がどういうものかを探っていこうというところでしょうか。AIや会話という可能性をもっと活かせそうな気はしますが、AIアプリも今は幼児期と言える段階です。あっと言う間に成長し成熟するのだという兆しは感じます。話のタネとしても今のうちにひとつぐらいは作ってみたいですね。
 
 
この記事を書いた人:
近藤圭介/デザイナー・アートディレクター
多摩美術大学グラフィックデザイン卒業後、広告代理店に勤務しCMプランニングなどをしていたが、その頃には珍しかったMachintoshがある制作会社へ移動。グラフィックはじめ店舗開発や商品企画などいろいろなデザインに携わる。

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